射程距離の理論を押え、営業目標を立てる
何かの戦略を策定するうえで、忘れてはならないのがシェア率。そのシェア率で持って、一定の基準を規定しているのが「射程距離の理論」と呼ばれるものです。
これは、局地戦、広域戦でそれぞれ違う割合が設定されています。
二社で競争を行う場合、射程距離の基準として3:1という割合が設定されており、強者が弱者に対する絶対的な地位を築きたいとき、逆に、弱者が強者に少しでも追いつきたいときの指標とする必要があると言えるでしょう。
以下に簡単な事例をあげたいと思います。
【一つの教室内で二人の生徒がみかん取りをする】
少し特殊なたとえになりますが、ひとつの教室内に100個のみかんをばらまき、二人でいくつとれたかの競争をするとしましょう。
この割合が、どちらかがどちらかの三倍以上となると、絶対的勝利が決定すると言えます。
つまり、1人の生徒が20個を獲得し、もう一人の生徒が60個以上のみかんを獲得した段階で価値が決するということです。
何か限定的な商品やサービスにおいて競合が一社あるとき、この3:1の割合を忘れないようにしましょう。
特に、類似事業をしている業者がある場合にはチェックが必要です。
【広域戦になると割合は1.7:1に】
これが接近戦ではなく、広域戦になると割合は1.7:1に変わります。
例えば全域シェア、全国シェアなどで考えるといいでしょう。
この割合の根拠は、他のコラムでもご紹介した「ランチェスターの第二法則」の計算式によるものです。