弱者の戦い方 差別化の5原則 価格競争はダメ

弱者の戦い方 差別化の5原則 価格競争はダメ

弱者が強者に対抗するには、「差別化」が必須です。どのような視点で差別化を計るべきか、知っておくべき「差別化の5原則」についてお伝えします。



5原則 その1  価格だけの差別化は差別化にならない

一番安易な差別化は価格を下げることです。誰しもがライバルより安くすれば売れるだろうと考えてしまいます。

しかし、強者の戦略である「ミート戦略」を知れば、これほど簡単にミートされてしまう、効果の薄い差別化はありません。理由なき価格引き下げは大変危険です。基本価格競争とはスケールメリットの世界なので、強者が圧倒的に有利になるのです。

差別化の第一歩は、コモディティ化からの脱却

現在の国内市場において、マーケティングの課題のひとつとして、コモディティ化からの脱却があります。

「コモディティ化」とは、メーカーや販社ごとの機能・品質などの違いが不明瞭化することを指し、企業が価格競争のスパイラルから抜け出せず、利益を生み出せなくなることを言います。

本屋に並ぶマーケティング論や競争戦略論、またランチェスター戦略においても、「脱コモディティ化の基本は、差別化である」と述べられています。

市場競争の中で企業が提供する商品や機能、またはサービス内容に、何らかの独自性や差別化がなされていなければ、ユーザーは「価格」に注目します。価格が安いか高いかの2択です。しかしそのような状態では、最終的には利益を捻出できなくなってしまいます。

この狭い日本において、単純な差別化だけでコモディティ化から脱することは、難しくなっています。差別化していたはずなのに、いつのまにかまた価格競争に巻き込まれ、価格の値引きが止まらないという現象が起こり得るのです。

では、多くの参考書が謳う差別化が意味のないものか?と言えばこたえはNoです。

差別化は、マーケティングの1つの要素なのであって、他の要素との組み合わせや、深堀によって機能するものです。

まずマーケティングとは、市場創造のために「供給サイドと需要サイドにおける活動を連携させる取り組みだ」という視点を持つことが大切です。そして脱コモディティ化についても、供給サイドの差別化という、片方の視点だけではなく、需要サイドの課題についても一度検討してみるべきなのです。

弱者の戦い方 差別化5原則 価格競争はダメ

需要サイドにも目を向けて、脱コモディティ化

たとえば近年では、オーバーテクノロジーを駆使したゲーム機の販売が伸び悩む一方で、スペックや品質では劣るはずのスマートフォンを用いたソーシャルゲームが、ユーザー数を増やしています。

今後迎えるであろう「ものづくりの重点化から価値づくり重点化」への転換をどう対応するか?

それはノウハウの差別化だけではなく、需要サイドへも新たな便益を提供し、如何に独自のシーンにフォーカスした商品づくりをするかが、コモディティ化を脱するひとつのカギになるのではないでしょうか。

ブランド力を活かした「差別化」と「一点集中」でNo.1になったタニタ

株式会社タニタとはご存知sの通り、健康計測機器のリーディングカンパニーとして君臨し、世界初の家庭用体脂肪計を製造、販売してきた企業です。

タニタは、1959年には体重計を製造し、高度成長期の波に乗るものの、唯一の黒字部門が体重計のみだったため、1983年には赤字会社に転落してしまいます。

そこで、数年をかけて体重計部門に一点集中しますが、その時には体重計市場が成熟期を迎えていました。そんな中、体重計のデジタル化にいち早く取り組み、数年で国内シェア40%を超えるトップメーカーに躍り出ます。

その後、世界初の体脂肪計を開発、空前のヒット商品となり、タニタは1997年には体脂肪関連売上の世界一、国内シェアを寡占する、ランチェスター戦略でいうところの【No.1】に上り詰めます。

そしてタニタは、さらに身体を包括的に測定する健康管理が必要だと感じ、2003年には体重や体脂肪率のみならず、筋肉量、推定骨量、内臓脂肪、基礎代謝量など、様々なデータを計測できる体組成計を発表しました。

これをみて大手メーカーが激しい攻勢を仕掛けます。血圧計のトップシェアのオムロンや、家電業界屈指のパナソニックです。

大手は強者の戦略、つまりミート戦略(類似商品)を展開し、人気タレントやスポーツ選手をCMに起用するなど、物量戦をしかけました。これにタニタは苦戦します。更に、任天堂のWii Fitという強敵も現れ、体重計市場は異業種も参入する大戦争時代に突入です。

そこでタニタはメーカーの枠を超えたオーバースペックである「市場創造型のマーケティング」を展開していきます。

健康セミナーや料理教室、エクササイズ。百貨店における健康コンシェルジュサービス、ヘルスツーリズム、スポーツツーリズムの開催等々……。

タニタは世界中の人々の健康づくりのために「体重をはかる」のではなく、「健康をはかる」「健康をつくる」というメッセージを拡散して、多くの場所で健康理念を根付かせたいと考えているのです。

それはまさに弱者の戦略であり、競合他社との「差別化」と「一点集中」でした。

まとめ

弱者はよほどのイノベーションや相当な狙いが無い限り、価格競争で戦うべきではありません。

弱者は簡単にミートされない方法や、いずれミートされることを想定して、それまでに他社が参入しづらい障壁の高いやり方を模索しなければならないのです。

SFAの教科書@二階堂
株式会社ベンチャーネットにてコンサルティング問い合わせ窓口を担当している二階堂です。皆様のセールスフォースの導入などのコンサルティングをさせて頂いてます。導入された後の悩みなども受け付けておりますので是非無料ご活用下さい。
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